子の看護休暇・介護休暇の時間単位での取得について

子の看護休暇・介護休暇令和元年12月27日に、改正育児・介護休業法施行規則及び改正指針が公布又は告示され、令和3年1月1日からは、育児や介護を行う労働者が、子の看護休暇や介護休暇を時間単位で取得することができるようになります。

1.改正のポイント

1) 1日未満の単位、取得可能労働者の範囲の変更

育児・介護休業法16条の2第2項、16条の5第2項の1日未満の単位とは、省令で半日単位と定められており、1日の所定労働時間が4時間以下の労働者については、半日単位での取得はできないものと定められていました。
改正後では、1日未満の単位は時間単位と定められており、全ての労働者が時間単位で取得することができるようになります。
「時間」とは、1時間の整数倍の時間をいい、労働者からの申し出に応じ、労働者の希望する時間数で取得できるようにする必要があります。
そのため、会社で2時間単位での取得のみを認め、1時間単位での取得を認めないこととするような取扱いはできません。

2) 時間単位取得の取扱い

子の看護休暇・介護休暇の時間単位での取得時間単位で取得する場合には、休暇を取得した時間数の合計が1日の所定労働時間数に相当する時間数になるごとに「1日分」の休暇を取得したものとして扱います。
この場合、1日の所定労働時間数が7時間30分のように、1日の所定労働時間数に1時間に満たない端数がある場合には、端数を時間単位に切り上げ、8時間分の休暇で「1日分」となります。

2.改正による影響

労働基準法では、就業規則の作成に関し、89条1号から3号までに定められている事項(始業・終業の時刻、休日、休暇、賃金、昇給、退職等)について必ず記載しなければならないとしているところ、育児・介護休業法による子の看護休暇及び介護休暇もこの「休暇」に該当することから、就業規則に、1) 付与要件、2) 取得に必要な手続、3) 期間について記載する必要があります。
現行の就業規則や育児介護休業規程については、時間単位での取得の規定を追加するとともに、既に記載されている半日単位での取得の規定を修正する必要があります。

≫“子の看護休暇・介護休暇の時間単位での取得に関するQ&A”.厚生労働省 (PDFが開きます)

≫“育児・介護休業等に関する規則の規定例”.厚生労働省